趣 意 書
広島市在住の元広島大学教職員を中心に、他地域在住の元広島大学教職員、及びわれわれの活動に関心をお持ちの方にもご参加していただき、『広島大学マスターズ広島』(以下「広大マスターズ広島」と呼ぶ)を設立する。第一の目的は相互の交流と親睦であり、第二の目的はこれを通じた地域社会及び広島大学への貢献である。
われわれ元教職員は、広島大学における教育・研究の義務から自由となった。また、このための研究費の調達、学会や社会における活動からも自由となり、学問や大学をゆとりを持って見つめ考えることが出来る立場になった。だが老けこむにはまだ早すぎる。そして、これまでの大学人として得た知識、経験は決して小さなものではない。
一方、いま大学も社会も、急速な情報化、社会構造の変化の中にあってますます厳しい状況に追い込まれている。大学に限っても、大綱化、国立大学法人化などの機構改革があり、教育、研究そのものにまで「選択と集中」などの周囲からの要請が厳しい。さらにまた大学にとってもっとも大事な若者たちの変質も語られて久しい。
大学本来の教育的、社会的役割に鑑み、われわれ元教職員らの特性を、広島大学コミュニティーの一員として生かすことのできる組織の存在は重要になったと考えられる。われわれもまた社会や大学現場からの要請に応じてその知識・経験を適切に生かせるなら望むところではないだろうか。
広島大学を退職後、すでにさまざまな社会活動を行っている元教職員は少なくない。これらの活動が広大マスターズ広島に組織化されねばならないものでは全くない。広大マスターズ広島とは、あくまで「楽しく集う親睦と交流の場」であることが第一で、元教職員たちの活躍する組織や活動とは、その交流を通じて互いに協力し、地域および広島大学の発展に繋げられればうれしいと思っている。広島市における広島大学元教職員及びその関係者の数は決して小さなものではない。
すでに2006年10月、広島大学本部の所在する東広島市(西条)において、東広島市在住の元広島大学教職員およびその関係者によって「広島大学マスターズ」(代表幹事:金田晋)(以下、広大マスターズと呼ぶ)が設立され、活発で意義深い活動を行っている。その一方、広島市在住の元教職員らの組織がこれまでなかった。
東広島市と広島市とでは都市の歴史や構造に大きな違いがあり、「マスターズ」の地域への貢献や大学との相互連携の方法も意義も相当に異なってくると考えられる。ここで、東広島市で重要な役割を果たしている「広大マスターズ」と組織の一体化を図ることは、相互の特性の相殺を招き好ましくないと考えた。そこで、広島市在住者を中心とした組織を立ち上げ、既存の広大マスターズと「併置」し、互いにその特色を生かしつつ緊密な連携を保持し、相互補完的に協力し合う体制がより有効であると判断した。
広島大学のもっとも大きな外郭組織として「校友会」(会長:浅原利正学長)がある。「広大マスターズ広島」は、他の同窓会組織などと共にこの校友会に包括されるものである。
平成22年5月20日
発起人(50音順)
位藤 邦生(元文学部) 井藤壯太郎(元工学部) 井上 研二(元総合科学部) 井上 純(元事務部) 植木 研介(元文学部) 北川ふさえ(元事務部) 金原 達夫(元国際協力研究科) 小島 健一(元総合科学部) 鈴木 盛久(元教育学部) 嶋田 拓(元理学部) 杉恵 頼寧(元工学部) 瀬山 一正(元医学部) 辻 秀典(元法学部) 戸澤 滋憲(元事務部) 難波 憲二(元生物生産学部) 二宮 晧(元教育学部) 間田 泰弘(元教育学部) 松水 征夫(元経済学部) 松本 堯生(元理学部) 村上 恒二(元医学部) 山下 英生(元工学部) 渡辺 一雄(元総合科学部) 渡邊 敦光(元原爆放射能医学研究所) 渡部 三雄(元総合科学部) |