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教養教育科目「平和科目」説明会の開催

 広島大学では、教養教育の見直しをされていましたが、平成23年度から教養コア科目として、「平和科目」を2単位必修科目として開講されることになりました。広島大学はもともと「平和を希求する大学」を建学の精神の一つとしていますが、これまで平和教育への取り組みが十分行われてこなかったとの認識のもと、全学を挙げて平和教育に取り組むことが認められました。新たに平和科目として開講される25科目のうち、4科目は広島大学を定年退職した元教員が担当します。定年退職した元教員が大学の正規の授業に携わることはあまりないのではないかと思いますが、定年退職した元教員がお世話になった大学や地域社会への恩返しのつもりで立ち上げた「広島大学マスターズ」(東広島市在住者が中心)と「広島大学マスターズ広島」(広島市内在住者を中心)に対して協力依頼があり、それぞれ2科目担当することになりました。

 広島大学マスターズは、平成23年度に東広島キャンパスにおいて、「平和と人間A:環境と生物のために」、「平和と人間B:人間と文化のために」という2科目を担当されます。広島大学マスターズ広島は、平成23年度に東千田キャンパスにおいて、「平和と人間C:広島で学ぶ(原爆とは何だったか)」、「平和と人間D:広島から未来に向けて」を担当することになっています。4月から開講ということで、すでにシラバスも作成して、大学で開講の準備を進めていただいていますが、このたび平和科目の授業を担当していただくことになった講師の先生方に、平和科目開講の経緯や、授業目標や授業内容について、大学側から説明したいということで、次の通り説明会が開催されました。

 日時:平成23年2月5日(土)14:00〜16:00
 場所:東千田キャンパス東千田校舎A棟4F404講義室


開会挨拶中の代表幹事の渡邉先生

挨拶中の教養教育改革準備室長の於保先生

説明中の平和科目WG座長の川野先生

説明会の会場風景

 説明会には、大学側から教養教育改革準備室長の於保幸正教授、平和科目ワーキンググループ座長の川野徳幸准教授(平和科学研究センター)、教養教育本部支援グループの原GLと武智主査が出席され、広島大学マスターズ広島側から担当講師12名のうち7名と、事務局幹事3名が出席しました。

 最初に開会のあいさつをされた広島大学マスターズ広島の代表幹事の渡邉先生は、「現代の若者は、学校で教えてくれないことや、周りの人に教えてもらっていないことは、分からないままで済ますようになっています。また若者が周りのものに興味を持たなくなっているという信じられないような状況が生じています。大学において教養教育について真剣に取り組まざるを得ない事態になっていると考えています。このたび、大学から教養教育の改革の一環として平和科目の開講について協力依頼があり、お引き受けしました。本日は、授業をご担当いただく先生方への説明会を大学側で開催していただくことになりましたので、よろしくお願い申し上げます。」と述べられ、本会が開講のお手伝いをすることになった経緯と、ご協力いただく先生方への謝辞を述べられました。

 大学側から出席された教養教育改革準備室の於保室長は、広島大学では昨年4月に教養教育本部が立ち上げられ、昨年10月から教養教育の改革案を検討しているとの経過について説明され、現代的な課題が何であるかを学生たちに自分で学ばせるために、平和科目を必修化し、広島大学を定年退職されたマスターズの先生方にも講師をお願いした次第ですが、是非とも教育効果を上げていただきたいとの希望を述べられました。

 平和科目ワーキンググループの川野座長から平和科目の授業目標や概要、成績評価のガイドラインについて説明していただいた後で、平和科目担当講師と大学側との間で、授業実施に関連した様々な問題点について有益な質疑応答が行われました。初めての試みで、担当講師の間でも戸惑いがありましたが、現実感覚の疎い学生諸君に「事実を直視する」感覚を与えるべく努力しようということで、出席者の同意が得られたことは、大変意義深いことだと考えられます。